2019年度　高等部体育祭

　委員長になるとは思ってもみなかった。決まった瞬間から、グーを出したことを後悔していたし、パーを出したみんなを本気で恨んでいた。でも、体育祭が終わった今振り返ってみると、意外と楽しい思い出になったと思う。委員長で顔を覚えてくれた人もいたし、執行委員をきっかけに話すようになった人もいた。なにより、ジャンケンで決めなければ絶対にやらなかったことだから、やってよかったのかもと終わってからは少し思った。少し。

　僕のクラスは、怪我人も多く、1番足の速い人も怪我をしてしまった。リレーのアンカーがいなくて、ジャンケンをした。勝った人がやるということにして、勝った。そんな気はしていた。おかげさまで、結果はあまり出なかった。でも、クラスの仲は間違いなく深まったし、10月に入ってからクラスの雰囲気はよくなったと思う。体育祭と文化祭が同じ週に続くのは、そういう意味で、この学校のいいところなんじゃないかと思った。

　今回の体育祭は、色々な経験をして、自分にとっては今までと比べても1番思い出に残る体育祭だったと思う。来年は最後だから、今年以上に楽しく、濃い思い出にしたい。

体育祭実行委員長　酒井　理生（高2）