中等部のカリキュラムは、主要5教科において学習指導要領で定められている時間数以上の授業時数を確保することで基礎学力をしっかりと身につけつつ、「総合的な学習の時間」において教科横断的な探究のPDCA(Plan → Do → Check → Act)サイクルを回すことで、 豊かな学識と表現力を身につけることを目的に編成しています。中等部から高等部へは、学内の進学基準を満たすことで進学できるため、高校の受験勉強にとらわれることなく、広く深く学び続けることができます。 なお、2022年度から中等部2年、3年生に一人1台 Surface Go3を配布し、ICT教育の充実をはかっています。
本校初等部からの進学者と中等部からの入学生との混合クラスを編成し、中等部から高等部へは、学内基準に基づいて進学でき、高等部からの入学生との混合クラス編成になります。
・「偏りのない」3年間の学習
本校国語科では、「理解(緑)」と「表現(青)」という二本の柱を立て、バランスよく学習できるようにカリキュラムを構成しています。学習内容に関しても、1年生の時から「説明文」「物語文」「古典」をバランスよく配置しています。
・「習得」から「実践」、そして「探究」へ
中等部での3年間の国語科の学習は、「言葉の習得(1年生)」「言葉の利活用(2年生)」「言葉による探究(3年生)」という目標を立てながら行っております。
1年生では「言葉の習得」に重点を置き、口語文法や漢字の学習も1年生から始めます。また、本校では「古典文化に触れ、興味を持つ」ために古典の内容にも1年生から触れていきます。
2年生では「言葉を利活用する」機会を増やしていきます。「書く(文章作成)」こと「話す(プレゼンテーション、ディベートなど)」ことを中心とした授業を設置し、3年生の「総合」の時間で取り組む「卒業研究」に必要なスキルを学びます。
3年生では「考える」機会を増やすためにレベルの高い「読解」「表現」を求めていきます。「論理的思考」の鍛錬、「(文学)研究」的な演習を意識した授業を採り入れながら「高校国語への橋渡し」を行います。
歴史分野(1・2・3年 計5時間)では、日本の歴史を中心に学び、学びの基本となる歴史的知識の習得を目指すと共に、出来事をより深く掘り下げて考える試みを行っています。また、用語や年号を覚えるだけの学習に陥らないようにするため、多くの資史料を用いて歴史を読み解き、先人の歩みを追体験するような、主体的な学びを心がけています。
地理分野(1・2年 計4時間)では、1年次に世界各州についてテーマを決めて探究します。図表や主題図の読図・作成を通して理解を深め、テーマに対して考察をしていきます。考察の表現方法は、ディスカッションやポスター作成など多岐に及びます。2年次は、駒ヶ根教室および中3での古京教室の事前学習を授業に組み込みながら、同様に日本の各地域を探究します。それらを通じて地理の基礎学力をつけていきます。
また、地理・歴史分野では、学校周辺の地理・歴史を授業に組み込みながら、1年次に、総合的な学習の時間で行われるフィールドワーク(国分寺巡検)と連携していきます。
公民分野(3年 計3時間)では、1年間で社会の仕組みやその成り立ちについて、政治的視点と経済的視点から丁寧に学んでいきます。
中等部では代数分野と幾何分野に分けて授業を実施しています。
問題集を使用し、数学の概念や法則を理解するのはもちろんのこと、計算力と論理的思考力の向上も主眼において授業を行っています。補習や追試を実施し、基礎力の定着を図っています。また、発展的な問題を扱ったり、興味深い数学の話題について触れたりして生徒が数学に興味を持つような指導もしています。3年次の後半には高等部で学習する内容の先取り学習をしています。
新しい知識や情報、技術がますます発達していく現在ではありますが、それらは先人達が明らかにしてきた基本的知識の積み重ねの上に成り立っています。そのため中等部の理科では、まず第1にこの基本的知識の理解を徹底して行います。また可能な限り実験を行い、そこで得られた実験結果を分析・検証していくことで科学的思考力の育成と基本的知識の定着を図ります。その上で中学から高校への接続を意識したより発展的な内容も扱い、高校進学後の学習が円滑に行えるように授業を展開します。
音楽では、「表現」と「鑑賞」の2つを大きな柱とし、「表現」では歌唱・器楽・創作活動を通して自己の意思や想いを音によって他者へと伝える技術を習得すること、「鑑賞」では教材を学習することにより鑑賞活動への興味・関心を高め、音楽を聴く力をつけることに留まらず、学んだことを表現活動へと発展させること、多教科における学習と関連付けて考える力を培うことを目的・目標としています。
中学の3年間は、体も心も著しく成長します。子ども達の発達段階を考え、「音楽の楽しさ」が、娯楽的要素の強い楽しさから、努力を重ねることにより得られる充実感や達成感、そこから味わうことのできる楽しさへと広がるよう留意して活動を行っていきます。
本校では毎年、『聴いてみつけた音楽の楽しみ』についての作文を生徒から募っております。全国の中学生から4095点の応募があり、厳正なる審査の結果、最優秀賞1名・優秀賞3名に続く20名の「入選」に、本校の中学1年 藤野克彬 君の作文が選ばれ、2月4日(日)武蔵野音楽大学ブラームスホールにて表彰されました。この入賞により、早稲田実業学校中等部に対し「学校賞」もいただき、賞状と副賞が授与されております。中等部は9年連続の「学校賞」受賞となります。今年度は「高校生の部」にて高等部からも1名優秀賞を受賞しており、6年連続のダブル受賞となっております。
美術では、一人一人が自分と向き合いながら、各課題にじっくりと取り組めるように工夫しています。
1年次には、主に身近なものを題材にして、その特徴や印象を大切にしながら見たり感じたことを美的な表現活動につなげていきます。また、形や色彩、モダンテクニック、材料や用具の特性、鑑賞などを実技と関連を持たせて実践的に学びます。
2・3年次には1年次の基礎を踏まえ、自分の表現方法を深めていきます。自己や自然の造形、生活や社会とのかかわりを題材に各自の想像を膨らませ、表現方法を探りながらじっくりとイメージを形にしていくことで、創造的に表現する力を伸ばします。
3年間の諸活動を通じて、豊かな感性や創造性を育むことが目標です。
日頃の学習活動を通して、生涯にわたって運動に親しみ、健康の保持増進のための実践力を養うことを目標にしています。体育分野においては、人工芝のグラウンドや多目的コート、第1・2体育館といった充実した体育施設を活用して様々な活動を行います。1年次では、陸上競技、体操、マット運動といった個人種目を行い、個人の体力向上に努めます。2・3年次においては武道、ダンス及び各種団体球技を段階的に取り組みます。武道においては個人の体力の向上とともに礼法を身につけ、ダンスの授業を通して身体活動を用いて様々なことを表現することを学びます。そして、各種団体球技を取り入れることにより、運動技能の向上を図り、自らが運動する意欲を養うとともに、集団の中で協力して物事に取り組む能力と態度を育てます。保健分野においては、3年間を通して展開されている授業の中で、健康的に生活を送ることができる資質と能力を育てます。また、1年次の7月には水泳を行い、水に慣れ親しむとともに、水泳の事故防止に関する知識を習得します。そして10月上旬に行われる体育祭では、生徒の体育祭実行委員が中心となって学年ごとに予行演習を行い、生徒が自主性を持って行事に参加しています。さらに、全学年12月には完走大会(男子6km走、女子4km走)を開催し、心身の鍛錬に努めます。
技術・家庭(技術分野)の授業は、生産労働の世界、とりわけ工業と農業の基礎について学ぶ教科です。学習内容は、「生産と製図:生産労働の世界における共通言語を学ぶ」「金属加工:ナイフ製作および鋳造キーホルダー製作で材料加工の基礎を学ぶ」「ものづくりと環境:製鉄から自然環境と人間との関係を学ぶ」「電気:電気エネルギーの計測および電気製品の製作について学ぶ」「情報:プログラミングの基礎を学ぶ」「食糧生産:ダイコンの育成で農業の基礎を学ぶ」等を複合的、縦断的に学びます。技術科は、「技術とはなにか」「労働とはなにか」「価値とはなにか」について学びを深める教科です。それは、自らの将来、社会に出て何を成すべきかについて考えることにもつながります。確かな知識と技能を獲得する「ものづくり」を通じて、「はたらく」世界を少しでも身近に感じてもらえれば嬉しいです。
技術・家庭科(家庭分野)では、「自立と共生」をテーマに、よりよい生活を営む力を育むことを目標にしています。子どもから大人へと心身ともに大きく成長するこの時期に、自分の衣食住をはじめとするこれまでの生活を問い直すことにより、自立への一歩を踏み出します。授業では、「他人との違いを知ること」と「身近なモノの背景について考えること」を意識したグループワークを実施し、自分とは違う考え方や暮らし方に触れ、ライフスタイルは多様であることに気づくきっかけをつくっています。そして、私たちの生活を支える人、モノ、サービスの背景にある課題に目を向けることを通して、家族や周囲の人、地域や社会のために何ができるか、主体的に考える「暮らしの担い手」となることを目指しています。
1年生では、特に、音声・
他に、外部英語試験(英検<中1(終了時まで)で4級、