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ESSAY & INTERVIEW

musica

投稿日 2025/9/26

Text&Photo:Megu Hamasaki  

私は気づけばいつも音楽を流しています。勉強を始める時、休憩する時、通学中、何もしていない時間でも、私の生活には音楽が欠かせません。なにかしら音がないと寂しい感じがするし、何か気分の乗らないことでも音楽があればなんとかやる気を出せるんです。原動力みたいな感じですかね。

音楽を聴く時って、必ず1人なんですよ。当たり前なんですけど、人とする会話と違って向こうから一方的に流れてくる音を自分が聞くだけっていう、コンサートとかはちょっと例外な気もしますが、とにかく自分1人だけがその音楽に向き合えるんですよ。それがなんかいいっていうか。1人の時間を存分に楽しんでいるっていう感じがするんですよね。私は1人の時間を大切にしたいと思っている反面、独りぼっちだと寂しいなあとか思っちゃう人間なので、その孤独を音楽はいい感じに埋めてくれます。

でもだからこそ聞く音楽の種類というかジャンルが偏りがちになってしまう気がします。自分で作れるプレイリストみたいなのあるじゃないですか。私はそういうのを作って永遠に聞いちゃうんですけど、世の中で今この瞬間も新しい曲が次々出ているのに、自分の好きな音楽だけの世界にとどまっていていいのかと、ふとなんだか不安になります。でもやっぱり自分の好きな物に囲まれていると安心するように、新しいジャンルを開拓するのはちょっと勇気がいるんですよね。

この間YouTubeのおすすめに出てきた曲をサムネイルに惹かれて聴いてみたんです。それがもう大当たりで。すごく嬉しくなると同時に、今まで自分が聞いていた音楽の世界がいかに狭いものだったのかを痛感させられましたね。でもそれも悪いものじゃないなって思うし、今ではそうやって新しい曲を見つけに行くことも好きになってきた気がします。

昔よく聞いていた曲を久しぶりに聞いてみると、その頃の空気感というかこんなこと考えてたなみたいなのがすごくよく思い出されるんですよ。そういうのを感じる度に、聞く音楽が変わるってことは、自分も変わっていってるんだなと思います。その振り幅が大きければ大きいほど自分の個性が豊かになってるというか、人間としての面白さが増えているなと私は思うんです。

音楽を楽しむことは単に寂しさを紛らわしてくれたり気分を上げてくれたりするだけじゃなくて、同時に自分を豊かに面白くしてくれているんですね。個性を豊かにするには人と交わったり積極的にいろいろなものを学んで経験したりなんてことが大切になってくると思います。音楽はそれをかなり身近なところで可能にしてくれているんじゃないでしょうか。頑固な自分なりにもっと音楽を楽しみたいです。