数学研究同好会では毎年夏に合宿を行い、普段話を聞いたり体験・交流できないことを地方に行き経験しています。
昨年度は台風の影響で中止となってしまいましたが、今年度は無事に実現することができました。
今年度(昨年度のリベンジ)の舞台は「神戸」!
◼️1日目
◎バンドー神戸青少年科学館 見学
放物線の性質を利用したパラボラアンテナ対話や立体錯視など、体験を通した多くの学びをすることができました。また、プラネタリウムも鑑賞しました。
◼️2日目
◎神戸大学経済研究所機械計算室「経営機械化展示室」 見学
ここには、戦前より経営を機械化(パンチカードシステム)した際に実際に使われていた機械やタイプライターなどが展示されており、その歴史についても動画を見て学びました。
◎神戸大学大学院理学研究科 教授 首藤信通先生 講義
数理統計学の導入に関する講義をしていただきました。
身近なさいころやコインの数学的確率から始まり、一般的な確率の定義の必要性、そして数理統計学へと話題は広がっていき、大数の法則までをわかりやすく教えていただきました。
◎理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)「富岳」 説明会&見学
午後からは理化学研究所へ移動し、スーパーコンピュータ「富岳」の説明会&見学を行いました。
富岳はコロナ禍において「飛沫・エアロゾル感染リスクシミュレーション」などでも活躍し、大規模グラフ解析の性能を測る「Graph 500」部門では2025年6月時点でも世界No.1の性能を誇っています。
説明の中では、次期スーパーコンピュータとして計画されている「富岳Next」の話があったり、質疑応答では2025年6月にR-CCSの1階に設置された量子コンピュータ「ibm_kobe」の話など多岐にわたって最新の計算機について学ぶことができました。
◎理化学研究所生命機能科学研究センター(BDR)説明会&見学
2日目最後に、BDRにて研究の紹介と実験室の見学を行いました。
BDRでは「ヒトが生まれてから死ぬまでという一生を理解する」ことを目指して研究をしています。
1つ1つの細胞の動きを見てそれを数式にし、シミュレーションすることで心臓の形が作られていく過程を理解したり、卵子の老化がなぜ起こるのか、睡眠と冬眠の違いなど、先端の研究や未解決問題について学ぶことができました。
その後の研究室見学では、iPS細胞や線虫の本物、マウスを丸ごと透明化し1細胞解像度で観察できるもの、人間と同じように実験できるロボットMaholoなども見ることができました。
◼️3日目
◎灘中学・高等学校 数学研究部 交流会
合宿最終日は、灘中学・高等学校の数学研究部の部員と本校数学研究同好会部員との交流会を行いました。
① 折り紙を三等分して、ネームプレート作り
② 好きな数字でアイスブレイクワーク
③ 灘の数学研究部、早実の数学研究同好会の活動紹介
④ Kahoot!を使った数学クイズ大会
⑤ 競技数学
と、3時間があっという間に過ぎ去り、楽しく学ぶ数学漬けの時間を過ごすことができました。
部員からも「もっと交流したかった」という声が聞こえ、とても良い経験をすることができました。
距離は遠くとも、Zoom等を活用してこれからも交流していきたいですね!
今回の合宿でお世話になった皆様、本当にありがとうございました!