2023年度　いなほ祭

　2023年度いなほ祭は4年ぶりに一般のお客様を迎え入れての開催となりました。当日には多くのお客様にご来場いただき、大盛況の文化祭を開催することができました。

　今年度のいなほ祭のテーマは「萌華(ほうか)」です。このテーマには「コロナ禍が明け華々しい未来を望むとともに、これまでの大変だった経験をもとに、2019年以前の文化祭からさらに進化した新しい文化祭を作り上げていきたい」という願いを込めています。

　「いなほ祭2023は一般公開の文化祭で行う」最初にこの言葉を聞いた時、やっと私たちの制限されていた学校生活が元に戻り始めたという安堵の気持ちとともに、お客様だけでなく、生徒の想像以上のものを創り上げられるかという不安が強くありました。一般公開の文化祭を経験したことのない生徒も多く、また生徒も教員も、2019年以前の一般公開の文化祭運営についての記憶がほとんどなかったことで、手探りの状態から執行部の活動を始めました。しかし結果的にたくさんの挑戦を行うことができ、新しい文化祭を創っていけたのではないかと感じています。
　今年一番の挑戦は、一般の方にはパンフレットではなく投票用紙のみを配布し、オンライン上での閲覧に絞った点だと思います。昨今話題になっている「SDGs」を意識したことをきっかけに試みましたが、文化祭当日には多くの方からご意見をいただき、来年度に活かせる有意義な機会となりました。
　また準備期間を通して一番感じたことは、保護者の方々はもちろん、普段あまり関わることのない事務や用務の職員の方、外部業者の方々も、いなほ祭のために協力し応援してくださっているということです。自分が想像しているよりもはるかに多くの方々の協力があるからこそ、チャレンジしてみたいことを実行できるのだと気づきました。

　10月7日午前10時、いよいよいなほ祭2023が始まりました。校門が開くと、私の予想をはるかに超える数のお客様が並んでいました。大切な仲間たちと共に全力で創り上げてきた会心のいなほ祭を楽しみにしてくださる人々が、こんなにもたくさんいたことに驚き、幸せな気持ちに包まれました。
　また、2日間多くのお客様と交流する中で、たくさんのお褒めの言葉をいただくことができました。そして今年のテーマに込めた「笑顔を咲かせる人々で溢れかえった」早実校舎を見ることができ、達成感と共に喜びを感じることができました。

　今年度の文化祭は生徒だけでなくコロナ禍の卒業生など、たくさんの方々が切望していた一般公開の文化祭でした。絶対に皆さんの期待を裏切ることのできないというプレッシャーもありましたが、保護者の皆様をはじめ、いなほ祭2023にご来場いただいたお客様などすべての方々のご理解・ご協力を頂いたことで文化祭を開催することができました。
　そして何より、文化祭執行部のメンバーがそれぞれの個性を活かし、ベストを尽くしてくれたことで唯一無二の文化祭を創ることができました。この経験や仲間こそが、文化祭を経て手に入れた私の一番の宝物です。
　いなほ祭2023が、すべての生徒の笑顔が咲き誇る、かけがえのない思い出の1ページとなっていたらとても嬉しく思います。
　いなほ祭2023を支えてくださったすべての方々に、心より御礼申し上げます。

文化祭実行委員長　高等部２年Ｉ組　岡島結南